![]()
|
洗えるきもの 着物のことなら「きもの英(はなぶさ)」へ トップページ > ご贔屓さんのクローゼット No.51きもの英をご贔屓いただいているお客様のクローゼットを拝見させていただきました。
学生時代に憧れた「着物で講義」学生の頃から、京都、奈良によく通っていました。昭和30年代はどこへ行っても荒れ寺で、侘び寂びの世界。非常によかったですよ。そんな時代に、京都の呉服屋で初めて自前で着物と茶羽織をつくりました。自分の好みで誂えたのが嬉しくて、長く愛用しました。あと、着物で忘れられないのは、これも学生時代、夏の学会のお世話をしていた時、講義で壇上に上がった先生のひとりが夏の羽織姿で、扇子を使う姿がいかにも涼しげで格好よくてね。よし、教授になったら着物で授業をやるぞと思ったんですよ。ところがいざその立場になると、気障に思えちゃって…結局大学では一度も着物で講義したことがない(笑)。依頼された着物学校での講義には着ていきましたけどね。それから退職後のある夏に、比較文学で怪談話をする企画があって、「白い着物で幽霊話もいいな」と思って着たことも。背景も竹林でそれらしい雰囲気に仕立ててもらって、抜群の演出効果になりました。 気の向くままに楽しめる都会暮らし退職して隠居するにあたって、最初は郊外に住むつもりでいたんですよ。ところが息子に「映画館も喫茶店も近くにないんだよ?親父には無理」と言われ、それもそうだなと(笑)。今じゃほぼ毎日、お昼を食べに外に出て、そのまま図書館か映画か落語かに行って、喫茶店に寄るのがお決まりのコースかな。みんな行く場所が決めてあって、喫茶店はクラシック音楽の流れる紅茶のおいしいところ。食事は鰻ならここ、天ぷらならここ、と食べるメニューも同じ。今ではどこでも、僕の顔を見ただけで注文もしないのに出てくるんです(笑)。お陰さまで気ままな年金暮らしですよ(笑)。着物ももっと着たいから、しばらく中断していたお茶会にも行ってみようかなと思っているこのごろです。 きもの英 ご贔屓さんのお気に入りは…
![]() |
※当HP内の画像・文章等の無断転載・使用禁止/最高級洗えるきもの専門店「きもの英(はなぶさ)」