![]()
|
洗えるきもの 着物のことなら「きもの英(はなぶさ)」へ トップページ > ご贔屓さんのクローゼット No.59きもの英をご贔屓いただいているお客様のクローゼットを拝見させていただきました。
自衛官時代にお茶のやすらぎを再認識有吉家は、細川藩家老のなかでも軍団の長として、幕末まで活躍した家。ですから自分の職業を考えた時、国のために働ける自衛官が一番近いと思い、防衛大学に進みました。その後、陸自に入って約30数年、最後は陸将補で退職しました。そんな私と茶道の接点は、ひとつは母です。旧華族の女性として身につけていた教養を生かし、自宅で茶道や茶懐石料理の教室を開いていました。そんな環境の中で、私も自然とひととおりの作法は身につきましたが、きちんと教わろうと思い立ったのは、母亡きあとのことです。ちょうど東京勤務だった30歳の時、武者小路千家に入門しました。もともと茶道は、戦国武将たちが戦いの合間、心の平安を求めてのめりこんだという側面があります。その意味では、本庁勤務で精神がたぎるような日々の合間、週に一度、稽古で別世界の静寂にひたるのは、心の均衡を保つにも非常に貴重な時間でした。 教室ではみんなが楽しく学べるように退官後は、「両忘会」を主宰し、千駄木にある家元の東京道場をメインの稽古場として使わせていただいています。点前動作だけでなく、茶花を活けることや軸の説明、和歌の解釈など、茶道を通じて多彩な教養を伝授するよう心がけています。もともと茶道は、室町時代に花開いた日本文化すべてを含む総合芸術。丁寧に学んでいくことで、動きの理屈もわかるし探究心も深まります。もちろん興味の対象や目的はお弟子さんによって違いますが、私は一人ひとりの希望に沿って、とにかく楽しんでもらうことを第一にしています。月謝を払って怒られてばかりじゃ面白くないですからね(笑)。こうしてより多くの人と豊かな時間を共有しながら、私が母や家元から、ひいては先祖から受け継いだものを伝えていくことが、これからの目標といえるのかもしれません。 きもの英 ご贔屓さんのお気に入りは…
![]() |
※当HP内の画像・文章等の無断転載・使用禁止/最高級洗えるきもの専門店「きもの英(はなぶさ)」