春らしい色無地はお茶席にも
シンプルで品格のある色無地のコーディネイト。色無地といえば、茶道をされる方は必携の着物ですね。この地色は春らしい淡いブルー。軽めの帯を選べばカジュアルにも着こなせ、お茶以外のさまざまなシーンにも活躍してくれます。このようにごく薄く明るい青色は、日本の伝統色名で「瓶覗(かめのぞき)」と呼ばれます。その由来には藍染の瓶を覗くように少しくぐらせただけで染めたからという説と、瓶に張った水に空の色が映ったような淡い色だからという二説があるそうです。どちらにしても風情がありますね。生地は紋意匠縮緬で、「檜垣」という地紋です。きもの英(はなぶさ)では、色無地の紋意匠を丹後の機で織り上げています。地紋にも豊富な種類がありますが、この「檜垣」は比較的大柄な古典柄で、端正な幾何柄ながら立体感に富み、豊かな表情が楽しめます。帯にはシダ紋を菱形に配した織名古屋帯を合わせ、重厚感をもたせてみました。こんなに淡い色をお茶の装いにするのは普通なら汚れが気になってしまいますが、きもの英の洗える着物なら大丈夫。お茶席はもちろん、水屋のお手伝いにも安心して着用できます。しかも絹ものに遜色ない高級感があると、多くのお茶人さんよりご好評いただいています。