味わい深い真夏の濃色

真夏は爽やかな色合いで軽やかに装うのも素敵ですが、あえて濃い色の着物を身にまとうのも、よいものです。夏ならではの絽素材から襦袢がうっすらと透けるところに、なんともいえない味わいがあり涼しげに見せてくれます。静かに漂う風情は、大人の女性にこそふさわしいのではないでしょうか。きもの英（はなぶさ）の洗える着物やご提案するコーディネイトは、そんなワンランク上のおしゃれとして、いつも装う方ご自身の気分を上げることができるものでありたいと思っています。今回着用した夏小紋は色目も女らしく、女性をよりしっとりと美しく見せてくれます。意匠は京都の老舗・千總によるもので、秋草に切箔と野毛という趣にあふれた柄ゆき。象牙色の絽綴れの帯をコーディネイトして、抜け感を出しました。ピンクの霞取りの柄がまた、女っぽさを引き立ててくれます。夏の街着としてはもちろん、ホテルやレストランでのお食事会など、少し華やぎが求められるお席にも堂々と着こなすことのできる、品のある装いです。