琳派の構図の紅白梅でドレスアップ
1月2月は、梅のシーズン。冬の寒さのなかでもその蕾をほどき、美しい花を咲かせてくれる梅を目にすると、「ああ春が来る!」とワクワクした気持ちになれます。手持ちの着物や帯の意匠も梅がモチーフのものが多く、今だとばかりに装うことができるのもまた、心はずむことです。今回着用しているのは、京友禅の老舗・千總とのコラボで染め上げた一枚。観世水に紅白梅という琳派独特の構図、華やかだけど派手すぎない色使いなど、さすが千總と感嘆せずにおれない見事さです。小紋ながら、街着というより華やかなお席にドレス感覚で装うのにふさわしい一枚です。そこで帯も品のよい丸紋の織名古屋帯を合わせて格を整えました。シンプルなので着物の柄を効果的に引き立てることができます。ちょっとした冬のおよばれに、礼を尽くすことのできるコーディネイトです。季節のモチーフを身にまとうと、自分自身がときめくだけでなく、目にされた方もお気持ちが和んだり、お話がはずんだりします。豊かな四季に恵まれた日本人らしい感覚なのかもしれません。そんな文化を大切にするためにも、積極的に身につけたいですね。もちろんこちらもやや昔のものですが、きもの英(はなぶさ)の洗える着物。これほど贅沢感がありながら洗濯機でさっと洗える便利さは、やはり貴重です。