シーンを選ばない“スーツ小紋”

顔映りのよい淡いたまご色に地紋のような総柄をあしらった、遠目には無地に見える小紋です。帯を替えるだけでセミフォーマルからカジュアルまで幅広いシーンに着回すことができます。着物をキャンバスに見立てて、帯で装う感覚でお洒落ができるので、じっくり着物と帯の相性を考える時間がないときも、とても便利。

きもの英（はなぶさ）では、このようにすっきりシンプルで応用範囲の広い小紋を「スーツ小紋」と呼んで提案させていただいております。ファーストの洗える着物にも、ぜひおすすめしたい頼り甲斐のあるラインです。今回は、織名古屋帯を合わせて、ややおすましの装いに。間道（縞）に葡萄唐草や松、桐、吹き寄せ、吉祥紋を織り出した柄で、落ち着きのあるオーソドックスな雰囲気にまとめてみました。これならお茶のお席や、少し格式のある場にも、色無地感覚で品よくなじみます。もちろん、遊び心のある洒落帯を選んで、帯が主役のコーディネイトも存分に楽しめます。がらりと印象を変えることができるので、一枚で何役にも大活躍。もちろん汚れや汗が気になれば、すぐに洗濯機で丸洗いができ、絹のようなお手入れの難しさもありません。