ジャケット感覚で着る羽織

どんな季節でも、着物でのお出かけに欠かせないのがコートです。帯を隠すのは、道中の汚れ防止はもちろん、お行儀もよく見える気がします。やはり一番上に着るコートは、気兼ねなく洗えるのが一番。きもの英（はなぶさ）では、洗える着物としてコートも種類豊富に揃えています。春を迎えるこれからの季節は、コート代わりに着られる羽織があればとても便利です。

今回合わせたのは、春を身にまとうような、やさしい色合いの小紋の羽織。どんな着物にも馴染む、控えめかつおしゃれな色柄です。一見、水玉のような飛び柄であしらったのは、丸くアレンジした羊歯（しだ）文様。長寿や一家繁栄をあらわす吉祥文として用いられてきたモチーフです。なんといっても羽織のよいところは、ジャケット感覚で文字通り羽織るように着られ、室内でも脱ぐ必要がないこと。脱ぎ着の手間なく、荷物にもならず、軽やかな着物の着こなしができます。

ところで羽織といえば、着物とのバランスで、丈にお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。着物屋として、ご参考までに申し上げると、きもの英の女将の好みは膝裏のちょっと下くらい。もちろん、装う方の身長やお好みに合わせて、いちばん美しく着こなせるようお誂えします。素敵な羽織が一枚あれば、着物でのお出かけの機会も増えそうです。

コート丈については[スタイルアップレッスンvol2]で詳しく解説しておりますのでこちらもぜひ御覧ください。

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