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ご贔屓さんのクローゼット

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  3. NO.94「着物との出会いから、私の世界が輝き始めました。」りつこさん

closet : 94
着物との出会いから、私の世界が輝き始めました。

もとは家庭第一の専業主婦だったりつこさんの日常生活を一変させたのが、着付けとの出会い。歌舞伎にはまり、ブログを発信し、お友達も行動範囲も一気に広がったとか。着姿を毎回画像で記録するなど、熱心なご研究とご経験の上に完成された“りつこ流”着付けとコーディネートもとても素敵です。

着物を着るために歌舞伎へ

幼い頃の趣味は、和紙や千代紙を集めること。思い返せば心のどこかで憧れていた和の世界なのですがその後はあまり縁がなく、25歳で結婚した時は、大柄な私には当時の反物では裄が足りず着物がつくれないと言われ、お嫁入り支度にできなかったんですよ。ようやく着物を着られるようになったのは、子育ての手が離れてから。習い事ができる自由な時間ができ、お友達に誘われて着付け教室に通い始めたのです。うまくなるには、とにかく着るしかないと思って、最初の頃はお世話になった着物屋さんまで着て行って、おかしいところを直してもらうということをしていました。その後、勇気を出して初めてお出かけしたのが、歌舞伎鑑賞です。歌舞伎といえば高校時代に授業で行って爆睡した思い出しかなく(笑)不安でしたが、観た瞬間から魅了されまして。翌月からは、東京でやっている全ての公演に出かけることを自分に課しました。昔から、凝り性でコンプリート癖があるんです(笑)。

新しい自分がどんどん目覚める気分

これほど夢中になれたのは、昔に比べて歌舞伎のエンターテイメント性がアップしていることに加え、少しは古典を理解する土壌が自分にも育っていたのかなと思います。といってもうんちくを語るために見ているわけではないので、演劇のひとつとして素直に感動できれば幸せです。贔屓にする若手の役者さんを応援し、歌舞伎へのほとばしる思いや着姿をブログにアップするようになったら、全国に友達ができて楽しい交流が生まれました。思えば、歌舞伎は人生で初めての趣味らしい趣味です。それまでは典型的な良妻賢母の教育を受けていたので夫がいる時に一人で出かけることにも罪悪感を感じるほどだったのに。実は夫は長い単身赴任から戻ってきたばかりで、私の変貌ぶりに驚いたと思うのですが、彼ももともと多趣味な人。お互いに好きなことをして輝いていられるといいよね、ということで話がまとまりました(笑)。もちろん家庭も自分の世界も大事にしながら、日々を笑顔で過ごしていきたいですね。

私のお気に入り

歌舞伎には訪問着もドレスダウンが「りつこ流」

月の4分の1も歌舞伎に通っていると、お天気の悪い日もあります。でもどうしても着物で行きたいし、ましてや千秋楽は何が何でも豪華に装いたい。そこで利用するようになったのが、きもの英の洗える着物でした。ただ、私の場合、訪問着も「いかにも」な正装ではなく、遊び心をプラスしてドレスダウンするようにしています。はずしのテクニックはいろいろありますが、あえてのこだわりは、和物のバッグは使わず、洋の要素を効かせることでしょうか。

クリアな色をキャンパスに見立て色無地で遊ぶ

好んで着るのは、顔映りのいいキレイ色の無地、あるいは無地に近い飛び柄です。着こなしのポイントは、帯で個性を出すこと。季節感のある帯、歌舞伎の演目からテーマをとった帯、思わず見た人がにっこりするようなユニークなデザインなど、これだと思うものを探すのも楽しくて。そうして着続けているうちに、自分なりの着付けも完成しました。それは、私は体が大きいので、肩の面積の広さをカバーするために半衿部分を大きく出すことなんです。セオリーとは違うかもしれませんが、自分の美意識を基準にするのが楽しむ秘訣じゃないかなと思ったり。

着物も帯も、「ときめくもの」を選ぶ

着物初心者の頃は、出入りしていた着物屋さんに「この柄は重宝しますよ」「役立ちますよ」とすすめられるまま、無難でおとなしいものばかりを選んでいました。でも自分で自由に着るようになったら、そうして選んだものがつまらなく思えるようになってきました。私が着物を着る時は、朝、目覚めてその日のお天気やお出かけ先に合わせて「今日の気分」で選ぶんです。すると、無難なものには手が伸びない。ときめかないものには、いつまでもときめかないのです。「好き」と思って買ったものが、やっぱり一番自分の気持ちをアップさせてくれます。きもの英は、お店に伺った時点でもうときめいていますね(笑)。

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