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ご贔屓さんのクローゼット

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  3. NO.91「長期の南米生活で日本文化の魅力を再認識しました」大河原美恵子さん

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長期の南米生活で日本文化の魅力を再認識しました

東京都庁にお勤めだった30歳の時、休職し青年海外協力隊で中米・ホンジュラスへ。ご結婚後もご主人の転勤に伴い、新婚時代から約12年間、南米を転々とされたご経歴の持ち主。帰国後に再開された茶道では、昨年あらためて京都の裏千家学園で学ばれるなど、並々ならない行動力とバイタリティがひときわ輝く素敵マダムです。

妊娠7か月でサンチアゴへ

大学の先輩だった主人とは、「南米」が縁で結ばれたと言っていいかもしれません。彼も偶然私とほぼ同時期にブラジルに赴任していたこともあり話が合って、初デートから結婚まであっという間でした。しかも主人はまたすぐにチリ・サンチアゴへ赴任。当初は別居婚の予定だったのがハネムーン・ベビーを授かっていたことがわかり…悩んだ結果、フライトできる限界の妊娠7か月でチリに渡って長男を出産、年子で次男も授かりました。それからボリビア、パラグアイと拠点が変わり、本帰国の2006年には子供たちは12歳と13歳になっていました。ルーズなお国柄に戸惑ったり日本食材の確保に奔走したり、トラブルも多々ありましたが、今は面白かったことしか覚えていませんね。

多彩な体験で、自分を活性化

ただ、今のようにネットもない時代ですから、日本文化への渇望が凄くて。遅れて届く新聞や雑誌を貪るように読み、1年遅れの日本のドラマのビデオをCMまで食い入るように見ていました(笑)。そんな中、パラグアイにいる時に日本文化を紹介するイベントで茶道のお点前を頼まれたことがありました。不安でしたが、中学高校の部活から三十歳頃まで続けていたので、身体が覚えていたんですね。着物も含めて自国の文化を身につけていることは誇りにつながる大切なことだと思いました。そこで帰国後にお稽古を再開、子育ての手が離れた昨年には京都の裏千家学園研究科に半年間、入寮して学びました。今はまだ夢ですが、いつか学校茶道に関わることができたらいいなと思っています。あとは、せっかく身につけたスペイン語を忘れないよう、東京フリーガイドに加入し、スペイン語圏の人をボランティアで案内するということもしています。何につけ、思い立ったらやらずにおれない性分なんですよね(笑)。でもいくつになっても向上心を忘れず、さまざまな刺激を受け続けていたいです。

私のお気に入り

夏場は着るたび洗える絽が便利

裏千家学園での寮生活中は、着物を着ることから1日が始まりましたから、その意味でもずいぶん鍛えられました。今ではお茶のお稽古やお茶会のみならず、何かある時は迷いなく着物を着る習慣がつき、週に1度以上は着ています。1度、東京フリーガイドでスペインから来た3組6人のお客様をガイドすることがあって、小柄な私を人混みでも見つけてもらうために着物で行ったことも。特に汗の気になる夏は、涼しげに着こなせるものをTPOに合わせて揃えています。汗だくになっても脱いだその手で洗濯できるお手入れの手軽さは、本当にありがたいですね。

今では貴重な川島織物の洗える帯

手持ちの着物に合わせて提案していただいた、川島織物製の洗える帯です。豪華な古典柄でさすがに品格があり、気の張る場面にも堂々と身につけられます。白っぽい夏帯も汚れを気にせずに済むので、とても重宝しています。これだけ手の込んだ洗える帯は、今ではつくっていらっしゃらないとのことで、手に入れることができて幸運でした。

外出には欠かせないコートは年間を通じて

すっぽりと裾まで守れる長尺のコートは、着物で出かけることの多い私の必需品。移動の時に身にまとっているだけで安心です。ちりめん、絽、変わり竪絽…と、シーズンに合わせて着られるよう各種の素材を揃えています。着心地を確認しながら、細かな相談や調整に手厚く対応してもらえることにも感謝しています。

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